別居宣言

此処だけの話しですが・・・
トレ君は僕のベットの足元の片隅に
自分の布団を敷いて寝ています。
我が家はコンクリート撃ちっぱなしで、
冬の夜は深深と冷えます。
此処のところ暖かくなりました。
そろそろ別々のベットで寝ましょうか。
階段から滑り落ちた打撲で、
体のあちこっちが痛みます。
其処にトレ君が居ると手足を自由に出来ません。

トレ君、悪いけどコッチでねてよ」と、
ベットの前にトレ君の布団を敷きます。
良い子のトレ君は 「はい はい、良いですよ!」と、
二つ返事で其方に移ってくれます。
でも寝ずらいのでしょうか?
夜中にぱたんばたんと寝ぐるいしてます。
挙句には寝室から出て行ってしまいます。
呼んでも帰って来ません。
ずーっと近くで寝ていたのに、
居ないと成ると寂しいです。

夜中過ぎトイレに起きた時、様子を見に行きます。
トレ君は昼間過ごしているデイベットで寝ています。
「帰っておいでよ!」と、言っても、
「否!」と、頑として動きません。
トレ君の寝息も聞こえない寂しい夜です。
だが明け方、六時前です。
カチカチカチと爪を鳴らしてトレ君が遣って来てます。
ベットの傍に来て僕の様子を伺ってます。
冷たい鼻先で「起きないの!」と、僕の顔を突きます。
「未だ寝るから向こうへ行ってなさい」と、
今度は僕が言ってやります。
トレ君はすごすごデイベットへ帰っています。
また30分ぐらいすると、カチカチカチとやってきます。
日頃は起こしても起き無いトレ君ですが・・・?

其れから起きて、朝御飯を食べても
何だかトレ君の様子が可笑しいです。
僕の一挙一動を見張ってます。
ちょっとした動きをすると、飛んで来て、
足元に纏わり着いて、ウロウロです。
そんな別居宣言の一夜です。