池浚い!

 むかーし 時々有りました。
田植えや水田の水の供給を終えて、
そして、秋の取り入れも終わった
初冬の頃だったかも知れません。
池の水を全部抜いて仕舞うのです。
 そして、地域の人、総出で魚の掴み捕りが有ったのです。
 
 網やジョウレンを持って、
バケツやタライを用意して来ます。
投網を使う人も居たような・・
池の水は膝くらいまでに成っていて、
大きな魚がバシャバシャ跳ねてます。
 大きな鯉や鮒が居ます。鯰も鰻も居ます。
大物を捕らえると差し上げて、土手の観客に見せます。
わーっ!と、歓声です。
池の水は泥水で、皆も直ぐに泥まみれです。
 
 僕は池に入った事は無いですが、
水辺近くにも色んな生き物が居ます。
カラス貝と言って真っ黒なムール貝そっくりな貝も居ます。
小さな貝も何種か居ます
沢蟹も、牛蛙も居ます。
僕らは其れを拾ったりします。

 一瞬の間に池の魚は捕らえられてしまい終わりです。
池の堤に置かれたバケツやタライを見て回ります。
居ます居ますタライに入りきらないほどの大物が居ます。
飛び出して池に帰ろうとするのも居ます。
鯰はタライの底に黒く蹲ってます。
これは持って帰って食べたのかね。
池は有りますが、もう数十年こんな事をやってません。
池では魚達はドンドン大きくなってるんでしょうか??

 干された池は 其れからゴミを除き、
土手の補強をして来る年に備えます。