妖精の住む湖

12-神秘の湖の妖精伝説

10月7日 三日目のです。ヴェローナを出発
ドロミティアルプスのドロミテ街道を行きます。
街道はイタリアはチロル地方からオーストリアはウィーンに
続く街道?ガイドさんの説明がうる覚えです。
 今日は天気が怪しい?暗い!
あっ!雨つぶがバスの窓にかかっています。
此の雲は山が雪だ!と、運転手さんは心配顔。
日本の山々と変わりの無い風景から
山肌が露な高い山の迫る谷間をバスが行きます。
急勾配のいろは坂を登り始めると、
山から下りて来る車は雪を被っています。
おーぃ!峠は通れるか?と、運転手さんは
下りて来る車を止めて聞きます。
今のところ大丈夫だ!と、答えです。

 運転手さんは一週間前、今日と同じコースを行った時
峠で大雪になり、雪の中チェーンを着けたり、
雪掻きが出来るまで六時間も立ち往生!
それで、すっかり風邪を引いてしまい、
其の二の舞にならぬかと不安らしいです。
 迫る山や木々にも雪が被るように成ります。
四国の我が家辺りでは見られない雪の風景に成ります。

 不思議と雪が晴れ神秘のカレッツァ湖に到着です。
駐車場からはトンネルの通路で湖に続いています。
トンネルを抜けると広いテラスが設えられ、
目前に三千メートル級の山々に囲まれた
深い青の湖がひっそりと在ります。
僕の目には、あーそうなんだ!と、想像を逞しくするしか在りません・・

 カレッツァ湖には美しい水の妖精が住んでいます。
其の妖精に恋した悪魔の青年が、もっと顔を見たいと、
湖の天空に七色の虹を架けます。
妖精は美しい虹を見ようと湖面に顔をだしたところ
悪魔の青年は要請を一気に捕まえようと、
幸いにも妖精は一種の差で悪魔の手を逃れ、湖底に身を翻します。
残念ガって怒った悪魔は天空の虹を粉々に砕いてしまいます。
砕かれた虹の破片はぱらぱらと湖水に散っていきます。
其れから湖はな、マリンブルー、コバルトブルー、エメラルドグリーン、
などなどと七色に輝くのです。
 我らが写真撮影も終わった頃、さーっと霧が流れて、
湖を視界から消してしまいます。