彼方のお正月

 彼方に行った人のお正月を
12月に入った最初の辰と巳の日の間に行います。
お墓に注連縄をして、
お墓の前で鏡餅を焼いて食べます。
死んだ人に一足早く迎えてもらうのです。
そして目出度くお正月を迎えた事を祝って、
午の日に親戚やご近所さんがお祝いを持って行きます。

 昔は其のお使いは子供の役目です。
重箱にお米やあづきを入れて持って行ってたのでしょうか?
お返しに餡餅を入れて帰してくれてたような?
マッチ棒がぱらぱらと入ってた様な?
60年も前の事に成ったので殆んど記憶が・・

三十年も前の母の時は
ほとんど店で買った乾物ものだったです。
 此の頃は品物より、お包み、
お返しは洗濯洗剤と味気無くなり、
地域では廃止に成ってしまいます。

 今年は近しい人が何人か彼方の人になりました。
辰巳にお参りします。
お土産にお餅を貰いました。
お餅も沢山に成って、此方もお正月が来たようです。