野良犬トビーは 可愛がってくれた少年と
三度生まれ変わり 寄り添って暮します。
犬の一生は 人間に比べて 遙かに短いのです。
それで三度生まれ変わり、要所要所で
愛する少年の人生と関わりながらの物語です。
我が家では 訳あって手放した犬 シエーンがいます。
シエーンは 僕が中学に成った頃 姉が勤め先から
僕の為に貰ってきた犬でした。
手放す事に成ったシエーンですが・・
是非 欲しいと言ってくれる方が居て 貰われていきます。
それから一ヶ月も過ぎた ある朝です。
シエーンが帰って来てるよ!と母が言います。
土間に出てみると
シエーンが 僕に体をぶつける様に飛んで来て
尚もぐいぐいと体を押し付けて
帰って来たよ 帰って来たんだよ!と訴えるように
大きな体をくねらせて 甘えてきます。
トレ君も 時々 そんな動作で 甘えか
または 寂しさかも知れませんが
何かを力いっぱい訴えて来ます。
そんな時 あの時のシエーンの事を思います。
20キロか30キロか離れた JRで三駅も遠くから
夜どうし駆けて 僕に会いたくって帰って来てくれたのです。
シエーン ダン吉 トレ君と三度生まれ変わって
僕の所にきてくれたんでしょうか!
シエーンは其の日の内に迎えが着て
僕が学校に行ってる間に あちらの家に帰ってしまいました。
あのまま家に置いて上げなかった僕を恨まず・・
ダン吉として生まれ変わって着てくれたのでしょうか!
遠くへ置いてきた犬が帰ってくる話は よく聞きます。
痩せて泥だらけになり 傷ついて帰ってくる・・
そんな場合は大体そうらしいですが
其の時のシエーンは ダン吉やトレ君の様に
丸々と太って 艶やかな毛並みでした。
あの時の再びの別れを思い出すと申し訳なく
切なく胸にこみ上げて来るものがあるのですが・・
其の大切にされている 立派な姿には救われました。