夕暮れて 訓練士さんもホテルに引き上げると
ピーちゃんが クィーン クィーンと寂しげに鳴き始めます。
ピーちゃん 如何したの!と 声をかけても泣きやめません!
僕は夕食の手を休め ピーちゃんの頭を撫でながら
ちょっと待っててね!と 言っても 泣き止まず!
耐えられない不安を 抑えきれないのか
体をぶつけるようにして 訴えてきます。
抱き留めたピーちゃんの体は幼さを残し
首筋は まだまだ細く 頼りなげです。
暫く ピーちゃんのベットで添ええ寝をしてあげます。
お母さんのように ポンポンと軽く背中を叩きながら
ねんねんころり ねんころり!と歌を歌います。
ピーちゃん 落ち着いて来て 静かな寝息をたててます。
それでは と 歌をやめると ピーちゃんは首をもたげ
もっと と最速の仕草です。
今朝までは 沢山のワンちゃん仲間と訓練士さんや 犬舎のスタッフの
方々と過ごしていたのに 今は僕以外 知る人の無い 遠く離れた地で
僕のみを頼りに生きていく ピーちゃん
いとおしい気持ちがこみ上げてきます。
光を失い 老いていくばかりの僕も これからは
ピーちゃんを頼りに 歩んでいきます。
まだまだ遊びたい盛りのビーちゃんかも知れません
思い 責任を担わせてしまうには忍びない気もして
初めて 二人きりの夜が とても切なく深けて行きます。