飛行機がシベリア上空に帰ってきます。
「あと3時間で東京成田に到着です」の
アナウンスが有ります。
無事帰れたんだ。ほっとします。
ほっとすると、涙が溢れてきます。
「帰って来れたんだ」と、安堵します。
盲導犬トレイスは僕の足元で
すやすやと眠っています。
「トレイス君ありがとう」と、無邪気に
眠っているトレイス君に声を掛けます。
この旅はトレイス君に連れて来てもらった旅です。
事情の分らない海外の旅
トレイス君はどんなに不安だったでしょう。
いつもも歩く道は無し、知る人も居ない。
街の匂いも知る物で無く
狭い座席での長い時間の窮屈な態勢
全部、何も言わず付き合ってくれました。
そして無事攣れて帰ってくれました。
感謝の気持ちがいっぱいに成ります。
そして、旅の日々の
困難や感動が重なり合って思い出され
また涙が溢れて頬をつたいます。
真っ暗な機内に明りが点き、
朝食が出され、直ぐ着陸態勢です。
機体は急速に高度を下げていきます。
ど、ど、ど、どぉーと、機体が揺れて
日本到着です。
ただいまー!唯今、帰りました。