村祭りです。

 昔は わが村の氏神様の 秋の例大祭は10月10日でした。 各地区で お祭りの日が違っていたので 親戚の叔父さんや 父の友人などが来て 酒盛りが始まって にぎやかでした。 太鼓台成る出しがむらじゅうを ドンドコと練りまわって 最大限に盛り上げていました。
  浜の猟師さんが どこかの庭先を借りて 前の日 から 魚屋を開いています。 焼き魚やゆで蛸 吸い物の鱧 と調理してくれます。 父と鍋屋皿をもって買い出しに行きます。 まだ 鋏を振り上げている瀬戸内名物ワタリガニが 一番の目玉だったでしょうか?
 料理があまり得意でなかった母も お祭りに作る ちらし寿司は絶品で 普段と違い 小エビも入っています。 きゅうりの酢の物も 蛸が入っています。 あ!急に 母のお祭りのごちそうが食べたくなります。 もう 40年前の味が口中によみがえってきます。 
 御馳走を食べると お宮さんに行きます。 境内には 昔は あふれるほどの屋台で 一番 目に留まるのは おもちゃ屋さんです。 日頃 このあたりの駄菓子屋さんでは見かけない ブリキのおもちゃが棚の上の方並んでいます。 今 なんでも鑑定団に出せば 何万かの根が付くものばかりです。 それを変えるほどの 小遣いは持つってませんし そういうのは買ってもらえません !
 蝦蟇の油売りの 小父さんの向上に その時は 物凄く素晴らしい効能と信じて 貝殻に入った 軟膏など買って 喜んでいましたっけ!
 今年は 太鼓台も出ず 軽四に乗った 村祭りも旧市内で統一になり 今日 15日が仁慈です。 おみこしだけが 雅楽の音だけをさせて 走り抜けていきました。