「盲導犬ユーザーはね、人より早くしなきゃいけないの」
空港建物内でメンバーさんが一塊に成ってる所に追いつくと
ユーザーHSはヒステリックに叫んでいます。
何だろうね。いち、に分遅れただけです。
「ユーザーはちゃんとしてネ」と、言い放ちます。
ナチドイツのヒットラー総統が乗り移っています。
「やってるよ」と、言いますと、
「出来てないから言ってるの」と、睨みます。
お、お、お、そんなに怒るほどの事ですか???
慌てて怪我するより益しですよね。
障害者は余裕の有る行動が必要です。
トレイス君はびっくりで尻尾を巻いてしまいます。
メンバーさん達は関係無しで、しらーです。
それからエレベーターで降りてす。
ユーザーHSが何か冗談を言ったのですが、
誰も笑いません。
又、一階から空港バスで空港内を移動です。
バスの中でも皆が押し黙っていて、
まるで犯罪人を乗せた護送車です。
本当に腐ったツアーです。
「スペイン旅行では、盲導犬のトイレの出来る芝生を探して
空港内を走ってもらったわ」と、
O女史が過去の旅行の事を言います。
「あ、そうだ!」、バスが停まったので、
トレイス君のオシッコに挑戦です。
ワンツー、ワンツーと掛け声かけて回していると、
「袋で出来るんでしょ」と、後から降りてきたO女史が
横を通り抜けながら、白々しく言います。
スペインでは気を使ったのに、
今日は、一分も待つ気が有りません。