美味しいご飯ー17

 籾すりも終わると お米の出荷です。ドキドキ
一年間八十 八の手間をかけ 大切に手塩にかけて育てた我が子同然のお米を 農協に 出荷をします。 気持ちは育てた 娘の結婚です。 まずお見合い 審査があります。 筒の先を切ったものを グサッと突っ込んで 一握り程度を 伸さ用の  平らな四角い皿にひろげます。 タイ風にやられた年は  悲惨です。 いい結果が期待できません。  天候に恵まれた年は 特急米か 一等米  農協の出荷場は みなさんが わくわく 良い正月が待ってます。 僕には 子供自転車を買ってくれるかも!?  年の瀬の30日は 村でこぞって餅つきです。 路地を行くと 無視上がってくる もち米の湯気がにおいます。 それぞれ自分の田圃でとれた自慢の糯米です。
 さぁ 無視上がったぞ と父が 晴朗のもち米を 臼に投げ込みます。 
わが家は本家と 隣の親せきと 一緒に餅つきです。 本家のおじさんが 突然亡くなってからは  本家のおじさんの友達が 助っ人に来てくれてます。 
おばさんたちは割烹米賭けに 日本手ぬぐい意を姉さんかぶりで つきあがてくるのを 今か今かと待ってます。
 ひと薄目は 餡子の入った丸目持ちです。 あつあつの餅を適度に切り取り 餡子を丸め込んで ぽいぽいと 飯台に投げます。 そこまでは 本家の叔母さんの役です。  それを一つ一つ お嫁さんとか姉さんたちが 柔らかく掌で丸めていきます。