美味しいご飯ー20

 2日の朝 父さんが 今日は田植えだ と 家族を急がせ 田圃に出ます。 田圃の 隅に もう一つ小さな田圃が作られてます。 家の井戸から くみ上げてきた バケツの水を その田圃に 張ります。 水田の出来上がりです。 萱の茎の先を切りこんで 小さな四角な半紙を差し入れ それを 稲に見立てて 田植えと同じように 列をそろえて 家族みんなで植えこんでいきます。
 これは 今年も豊作を祈願した 事初めの行事です。 稲穂が垂れるほど実った 田圃を祈願します。  そして 今朝も 父の炊き上げた白いご飯と 餡餅の おぞうにで 朝ご飯を済ませます。
 今日は 事初めの日だからと 母さんが 大きな半紙を座敷に広げ 書初めを 刺されます。 墨をしっかり擦って 大きな筆で
日の出 とか 初日の出とかを 墨痕も鮮やかに??書き上げます。 へなちょこ文字ですが 現代書道なら いい点かもね。  それから 本家に 新年のご挨拶に出かけます。 気持ちは ばぁちゃんからの お年玉に 奇態わくわくです。