美味しいご飯ー21

 70年前のそのころは 毎日あわただしく 働いていた お百姓さんも 三賀日 それに続く10日の戎さん 小正月の15日までは 田圃には出ず 切り餅や霰を作ったり秋に軒下につるしていた 吊るし柿  ほしいも 焼餅の入れたぜんざい など 毎日 ごちそうを炬燵で 食べ 過ごす日々だったりしますが  切り餅や 何かの保存食など こさえて手を動かせていたかもしれません。
2月の節分が過ぎると 畑には 取り残ししていた 菜っ葉や大根が  はな芽を出しはじめ 黒々とした 田圃も 一気に 薄緑の蓮華が覆い初め
つ次々に咲く花とともに 大地が甦ってきます。 肥沃な土地が 待っていて  また太陽光と 清らかな水の中で八十八の手をかけて 美味しい 米作りが 始まります。 おわり