「足拭いてあがってね!」と、
玄関でテキサスマダムの大きな声です。
「盲導犬のトレイスちゃんはいいのよ」と、
訳の分らない論理を言われます・・・?
何故に盲導犬は足を拭かなくって良いのです??
廊下にパシパシパシとワンちゃん達の爪の音が
あられが降るように鳴って各部屋に散っていきます。
部屋に入って突き当ると一面が窓です。
窓の外はウッドデッキです。
デッキの向こうは、何とまたもドッグランです。
左手からL字型の建物に二面は囲まれ、
正面は小高い丘。右手は坂を下って海まで続いています。
「今一番の見頃だね!」と、
PWさんが土手の桜をめでます。
島の桜は四国より少し遅れて咲いたようです。
デッキで海からの気持ちの良い風に吹かれていると、
「部屋の椅子を出していいのよ!」と、
中庭のドッグランにマダムの登場です。
「ロビィーにジュースやコーヒー、紅茶、
有るから飲んでー」と、言います。
PWさんが僕の為にジュースを取ってきてくれます。
デッキに出してもらった椅子でジュースを飲んでると。
「テーブルも出して使って!」と、マダムです。
PWさんはテーブルもデッキに出します。
出さないといけなくなる口調です。うーん!
これがちょっとうるさいマダムと言われるゆえんでしょう。
でも、僕はペンションのデッキで
優雅なトワイライトタイムを過ごせます。
隣りの部屋がトレイス君の弟パピーのクロちゃんです。
クロちゃんもデッキに出て来て、
此方に鼻を突っ込んで遊びたそうです。
ではと。皆をドッグランに出して上げます。
ドッグランの梯子です。
ワンちゃん達は疲れを知らない子供の様に、
桜の花の方に走っていきます。
ドッグランには背の高いふあふあ毛のボルゾイとかと言う
ロシアのワンちゃんが高貴な様子で歩いてます。
とてもちっちゃな、珍しい毛色のチワワも
ちょこちょこしています。
夕暮れていく山陰に桜がぼんやり浮かび上り、
メルヘンの世界が広がっています。