闇の恐怖から救ってくれた海は・・・

「もう少し前に行ってください!」と、
後からディレクターさんの指示です。
如何言う地形で、
今、自分が置かれている場所が分からない。
動くのが怖いです。
どーんと地鳴りを立てて波は押し寄せ、
ざ、ざ、ざ、ざぁ、ざーーっと、長々と音を立てながら波は崩れていきます。
物凄く高い大きな波に取り囲まれているような気がします。

トレ君は其の音に怯えています。
怒涛のように押し寄せる波に、心臓がばくばく言ってます。
東の空に朝日が差し始めています。
此の激しい波の音に反して、朝日の当たる海は
穏やかに凪いで、波頭も無く、白く鈍く輝いてます。

インタビューが始まります。
しかし、八年前の冬晴れの日に見た海の印象と、
土用曇の海の印象が余りにも違いすぎです。
しどろもどろして、旨く答えられません。
焦ると言葉も出てきません。
つじつまを合わせる為に嘘を言ってるようで・・