撮影四日目(27日)の朝です。
昨日より一時間遅れの、だいぶ明るくなって開始です。
やはり深い松林は暗く、闇です。
海に出ます。東に太陽は昇り、波頭を白く光らせていす。
波打ち際まで下りていきます。
腹の底に響くように、波はどーんと打ち寄せて、
ざーっと、崩れ落ちています。
音だけを聞いていると、頭から被るような
高い波に感じます。
砕けた波はさらさらと砂浜を走っては、
さぁーと引いていきます。
何処の海岸にも有る渚の光景です。
あの時、闇から解放された夢を見させてくれた海に
「ありがとう!」を、言います。
へこんでいた僕に元気をくれた海にお礼を言います。
残念ながら今日の海は、土用曇の下で重いです。
明るく輝く波は立っていません。風も静かです。
しかし、波音だけは強く鳴ってます。
数年後、再度、此の海を尋ねたいと思います。
其の時、僕は視力も含めてどんな状態でしょうか?
重い海からの波音が「がんばれよ!」と、
励ましてくれている父の声のようにも聞こえます。
インタビューが続きます。
だんだん話していると、
次に来た時は、何も見えない、失明しているかと思うと、
急に涙が溢れてきます。
次の旅は波音だけが頼りの旅かもしれません。
何としても、何としても失明したくない!と、
言いつつ泣いてしまいます。
インタビューでは絶対泣かないぞ、と、
心してたのです、が・・
海もどんどん白くガスっていきます。